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高校数学<剰余の定理2>解き方に工夫

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高校数学<剰余の定理1>の続きです。
「整式P(x)を(x-1)^2で割った余りが2x+3で(x+1)^2で割った余りは2x+7である。(x-1)^2(x+1)^2で割った余りを求めよ。」
入りかたは同じですが2つの方法で解いています。解き方は、解りやすさや計算処理を比較して決めます。
<解答1>
P(x)=(x-1)^2(x+1)^2Q(x)+余りR(x) (3次以下)とおく。
条件より
R(x)を(x-1)^2で割った余りは2x+3・・・①
R(x)を(x+1)^2で割った余りは2x+7・・・②
①より
R(x)=(x-1)^2(ax+b)+2x+3 とおける。
②に合わせるために変形すると
R(x)=(x+1)^2(ax+b)-4x(ax+b)+2x+3
R(x)=(x+1)^2(ax+b)-4ax^2+(-4b+2)x+3
R(x)=(x+1)^2(ax+b)-4a(x+1)^2+(8a-4b+2)x+4a+3
R(x)=(x+1)^2{(ax+b)-4a}+(8a-4b+2)x+4a+3
②より
8a-4b+2=2,4a+3=7
これを解いて
a=1,b=2
求める余りは
R(x)=(x-1)^2(ax+b)+2x+3
R(x)=(x-1)^2(x+2)+2x+3
R(x)=x^3-x+5

<解答2>は微分を使います。
P(x)=(x-1)^2(x+1)^2Q(x)+余りR(x) (3次以下)とおく。
R(x)を(x-1)^2で割った余りは2x+3・・・①
R(x)を(x+1)^2で割った余りは2x+7・・・②
①より
R(x)=(x-1)^2(px+q)+2x+3とおける
R'(x)=2(x-1)(px+q)+p(x-1)^2+2
②より
R(x)=(x+1)^2(rx+s)+2x+7とおける
R'(x)=2(x+1)(rx+s)+r(x+1)^2+2
∴R(1)=5,R(-1)=5,R'(1)=2,R'(-1)=2
R(x)=ax^3+bx^2+cx+dとおくと
R'(x)=3ax^2+2bx+c
a+b+c+d=5
-a+b-c+d=5
3a+2b+c=2
3a-2b+c=2
これを解いて
a=1,b=0,c=-1,d=5
∴R(x)=x^3-x+5

<参考までに>
整関数f(x)が(x-α)^2で割り切れる必要十分条件は f(α)=f'(α)=0


by smile-a-welcome | 2016-05-24 00:50 | 数学 | Comments(0)